ドラマ「それでも、生きてゆく」
「それでも、生きてゆく」第8話以降は各話の感想を書いていなかったが、今日最終話まで見た。
昨日までではなく、明日からを思う、そんな希望のあるドラマだった。
最終話の1つ前である10話までは、文哉を軸にそれを追ったり翻弄される周囲の人、記号的な被害者家族・加害者家族が描かれていたが、最終話はそれとは全く違った空気を感じた。
これまでの関係を懐かしむとともにもう戻らないことを決意するような双葉と洋貴のデート。
その後の彼らの過去の事件に真摯に向き合う姿。
毎朝、朝日が出て1日が始まるという当たり前のことを再認識させてくれる。
このような一つ一つが丁寧なドラマが最後にシークエンスがどうなるかとても気になったが、15年前事件時に洋貴が借りたAVを15年ぶりに返すというところで終わる。
脚本的には綺麗な持っていき方だが、なんとなくそれか〜という感じが否めない。
加害者家族・被害者家族という立場からそれぞれが明日に向かって幸せを追いかける権利、それぞれの向き合う姿勢が痛く描かれたドラマ。本編でも述べられていたように悲しい物語が存在する理由は、その後に悲しい物語が続かないように、ということを強く感じさせる、そんなドラマだった。